2022.11.16

株式会社 カネエイ(高知県)の訪問診断(2022年9月15日)




株式会社カネエイは、1951年(昭和26年)創業以来、60年以上の歴史を有する高知県を代表する企業の1つです。高知県の生産農家の協力のもと、新鮮な野菜を消費者に提供しております。株式会社須崎青果という青果市場をグループ会社として傘下に収め、強力な集荷力を軸に、地元だけではなく全国各地に販売されるまでになっております。青果市場をグループ企業に持っている事は大きな強みであり、同社の成長の源でもあります。

 

工場は、野菜のパック詰めが主な作業ですが、工場内は5Sを重視しており、従業員は女性が多く、女性の活躍を後押ししている印象を持ちました。工場に入庫する在庫は入出庫がICTにてしっかりと管理されており、無駄がほとんど発生しておらず、勤怠、給与計算や仕訳などの経理業務は既にICTにて連携している事から、DXを前向きに取り組んでいる姿勢が伺えました。

 

この度の診断では主な課題として、補助作業の効率化や多能工化など7項目を挙げさせて頂きました。現場作業者が作業に真摯に取り組む姿勢が同社の生産性を支えていると推察致しましたが、国内では労働人口が減少する昨今、身体に負荷のかかる業務(作業)は敬遠する傾向にあります。同社の作業自体は比較的短時間ですが、主に立作業となっております。健康経営を意識して身体に負荷を掛けない作業を指向する事で作業イメージが変わり、それが雇用問題解決の一助となると同時に、会社の計画通りに雇用を確保する事が困難になる事を想定し、並行して省人化にも着手する必要があると感じました。

 

同社の市川社長は、10年後を見据えた会社の将来像を構想しております。また、課題意識も非常に高く、作業標準化の重要性を従業員に説いている点は印象的でした。

 

診断結果について概ねご理解を頂けた事は、同社の診断をやってよかったと感慨一入です。

 

社長自らが将来のビジョンを描き、それに向けて進化をと遂げ続けるという姿勢に対し、市川社長の本気度をひしひしと感じた次第です。同社は将来に向けて進化し続けるという強い意思に対し、DocFAIは、自称、“産業現場の医者”としての本分を遂げ、同社の一助になりたいと強く想っている今日この頃です。

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