先週(2020年11月4日~6日)、高知県にある幾つかの製造業を訪問させて頂きました。

その中の1社に、なんと1次産業(水産業)の水揚げ後の魚捌処理の自働化装置を開発・製造するメーカーがございました。

1次産業における生産技術を有する”SIer”を実践している会社がここ高知県にありました!

装置を見て、なるほど納得。一見ローテクに見ますが、多くの機能を求めずシンプルに、そしてニッチに。

私も不勉強でしたが、生産技術を1次産業で展開し実践している会社はこれまで見たことがありませんでした。

その会社は、”理工エンジニアリング株式会社”

動画は、真鱈の3枚開き装置を掲載しておりますが、その他、カツオの3枚開き、鱧(ハモ)の骨抜き、フグの薄皮つくり等の自働化を実現しています。残念ながら、この発想は私にはありませんでした。。。ある意味感動致しました。

包丁を使って何匹も捌くのは意外と重労働。1次産業の労働人口は年々減少する中、1次産業の救世主になるかもしれません(決して、大げさではありません(笑))。

高知県のみならず、各都道府県にはこの様に少数精鋭でも尖った会社が沢山あるものの、なかなか出会う機会がない方々がほとんどかと思います。かく言う私もその一人ですが、この様な会社を少しでも多く見つけ出して、繋いでいくことも”DocFAI”の務めだということを改めて認識致しました。

1次産業も光明が指しています!

理工エンジニアリング株式会社に興味を持っていただいた方は、下記URLを参照ください。

https://www.fbuick.jp/

ビニール

高知

 

主にビニールハウス等の農業用廃プラスチック処理業を営む高知ビニール株式会社様。

この度、健康診断の前段階でもある訪問診断に行って参りました!

プラスチック

高知ビニール様は、製造現場の基本でもある5Sの徹底を中心として、生産性向上に対する現場の取り組みはこれまでに積み重ねてきているとのことですが、

「この方向性で良いのか」
「まだまだ足りない部分があるのか」

他社をたくさん知っている第三者の意見をぜひ聞いてみたいとのことで、ご用命を頂きました。

加えて、外部研修を積極的に活用するなど、従業員育成にも力を入れており、社長を筆頭に従業員の成長意欲が高く、今後の会社としての成長も期待できる企業です。

 

私たちDocFAIは、産業現場のお医者様です。

過去、多くの企業様とカイゼン・改革に取り組んできた豊富な実績を生かし、主にエンジニアリングの観点からお客様の業務を診断し、お客様に自己治癒力を付けていただくためのロードマップを設計いたします。

さらに、その後のお客様の経過観察も含めて、お客様が真の健康体になるまで支援を続けます。

健康診断はそのための第一歩でもあり、日本産業の第一線の発展に向けて、成長意欲のあるお客さまの期待に全力で応えて参ります。

 

訪問診断の詳細はこちら

高知県の田ノ浦漁港(すくも湾漁協本所)とJFすくも湾の水産加工施設を2018年12月12日に訪問致しました。

田ノ浦漁港では、養殖のぶりを活き〆して加工場に持っていき、フィレ加工して真空でパックして出荷されます。これには、漁協の他、富士産業株式会社様が餌を提供し、株式会社土佐社中様が加工場を担い、3者がそれぞれ協力しあいながら運営しています。

ぶりの活き〆の作業の効率化と水揚げ時の見割れを防いで歩留まりの向上を図るため、電気タモを試験的に使用して、通常のタモ使用時との効果検証、課題抽出を実施しています。電気タモを使用すると、活き〆の際に暴れなくなるため作業効率があがります。

活き〆装置はまだまだ改良の余地がありますが、3者が協力して作業効率の工夫も日々重ねている姿を拝見すると、皆様の知恵と努力で必ずや解決できると確信しています。

加工場は、製造業の現場と同様に、幾つかの作業工程ではベテランの熟練技術が必要となります。どの産業でも技術の伝承は大きな課題の1つですが、将来を見据えて、技術伝承を目的とした教育システムを構築することをお薦め致します。

何度か高知県内の漁港を訪問させて頂きましたが、皆様、漁業の可能性に熱心に取り組んでいる姿を目の当たりにすると、高知県の漁業の成長を感じずにはいられません。

最後に、皆様のご配慮で、この日に加工したぶりをお刺身にして食させて頂きました。新鮮そのものの活魚で、コリコリした触感はこれまで味わったことがなく、まさに絶品のブリでした。

DocFAIも、高知県の漁業の成長に向けて微力ながら協力させて頂く所存です。

高知県漁協の佐賀統括支所を11月13日に訪問いたしました。

佐賀統括支所は、高知県漁協に5つある統括支所の一つ。

佐賀エリアは、天然塩づくりやホエールウォッチングができる等、とても魅力的な場所です。また、カツオ一本釣りで有名な明神丸の拠点でもあります。それと何といっても魚がとても美味しく、特に、カツオは絶品です。

産地買受人が比較的多い佐賀漁港は地区水産物の流通拠点となっており、陸送されてきた漁獲物や佐賀漁港に直接水揚げされる漁獲物で、市場の中はごった返します。

 漁港も製造業の現場(工場)と同じ。 導線の見直しから過重労働の軽減まで、作業を見ていると、生産性向上のポイントが色々見えてきます。

一方、漁港から海のほうに目を転じると、最近の温暖化の影響もあってか、「漁場一つ探すにしても今までの経験則が通じない」という漁師さんの言葉がありました。

こうしたことから、漁港だけで生産性を議論するのではなく、不確定要素の強い漁場形成とそれに対抗し得る低コスト化や省力化を検討する必要がありそうです。

例えば、水揚げの際に多数の漁船が市場に殺到して水揚げが混乱している現況には、空港の管制塔のような機能を漁港に持たせるようなことも一考に値するのではないでしょうか。

一次産業も生産性の向上は避けて通れません。

高知県の一次産業の再興に向けて、DocFAIも微力ながら貢献して参りたいと思います。

浮きドックの修繕

 

株式会社カゴオ様の籠尾ドックを11月15日に訪問致しました。

籠尾ドック様は、船舶の修理・メンテナンスを行っており、馴染みのある船で言えば、カツオ一本釣り漁船で有名な「明神丸」や画像にある浮きドック等も手掛けています。陸に上がっている船はより一層大きく、圧巻でした。

修理・メンテナンス業務は、扱っている部品が大きく、数名で行う場面が多くあります。したがって、如何に短時間で効率よく作業できるかが、収益に大きく影響致します。また、他の製造業と同様、間接業務(書類作成)の効率化も課題の1つです。

IoTは目的ではなく手段ですが、IoTの効能の1つは、間接業務の効率化が図れることにあります。

勿論、壮大なIoT像を描くこともできますが、カイゼン文化を形成して会社の基礎体力を付けつつ、間尺に合ったところから構築して効果を積み重ねていくことが重要です。その先に壮大なIoT像が見えてきます。

未病状態から治療を通じて、籠尾ドック様が健康になるべく、「産業界の総合診療医」として尽力させて頂く所存です。

  工場外観

 高須工業(高知県)様は、農機具の機能部品の機械加工を主としているメーカー。

昨今、お客様からの注文が上期(4~9月)に集中し、10月以降は逆に閑散となる傾向にあります。そのため、上期の繁忙期を安定的に乗り切るため、如何に生産性を向上させるかが課題となっています。

工場内風景

 これは、高須工業様に限らず、製造業全般に言えることであり、この課題解決のポイントは

①工程内滞留の極小化

②不良をなくし歩留まり向上

③部品形状の簡素化(=加工工程数の削減)

であり、この課題を解決した先に、自動化があります。しかしながら、自動化は決して少額でない投資が必要であるため、まずはじめは、①~③を実行して能力を高めて行く事が重要です。

高須工業様も上記を取り組んでいくことで、必ずや生産性向上を達成すると信じています。

     

畑の風景と視察の様子

 輪作を組み、健康で美味しい有機野菜の生産を実践している、四万十野菜合同会社。 使われなくなった水田を譲り受けて畑に変えており、徐々に生産地を広げています。

 同社は設立3年目ですが、代表である濱崎様は若くて経営能力に長け、また、社員も若く、これからの会社の成長を楽しんでいる様に思え、とても活気に満ちた会社との印象を受けました。 仕分け機や洗浄装置等の自動機も積極的に導入する等、効率化の意欲も非常に高く、まだまだ若い会社ではありますが将来の可能性も強く感じました。

 

仕分け機と洗浄機所見説明風景

 一方、設立3年目ということもあり、畝作りや安定した美味しい野菜を作るためのノウハウ蓄積はこれからですが、製造業と同様に、人を育てることはとても重要です。ノウハウを定量化し、会社の財産にする方向で取り組むことで、これから社員が増えても会社全体のスキルを落とすことなく安定した成長が図れると思います。是非、実践して頂きたいと思います。

所見説明風景

 また、出荷工程においては、機械と作業の導線を整え、出荷時のチェックルールを確立して、誰がやってもミスを発生させない様にすることも重要です。更には、機械については、まだ人の手助けの度合いも大きいため、機械のカスタマイズにより、人の介在も削減することができます。

 まだまだ課題はありますが、濱崎代表と社員の皆様の意欲があれば、十分乗り越えることが可能であると感じました。

 成功を確信しておりますので、是非、成長して地域の活性化に貢献していただきたいと思います。

 包装機、各種装置の部品製造、組み立てを手掛ける三恵様。高知県での講演会後に、お声を掛けて頂き、4月に実施致しました。

 カイゼンも、工夫しながら間尺に合ったやり方で日々努力の後が見られ、また、驚いたのは、ワークセットの段取りを女性が行っていることでした。差別ではなく、重いものを運ぶのは男の仕事。とされてきた製造業。全国的に労働者不足が叫ばれる中、早くもマルチタスクを実施しており、それを解消するキーワードの1つがここにある様に感じました。

  また、その後、新工場新設に伴い、既存工場の悪さを洗い出し、その改善策も施した工場にしたいという谷江社長の意向があり、設備レイアウトの指導とともに既存工場の健康診断も実施する予定です。

  谷江社長は、社員のことを考え、会社の将来を考え、必要なものに投資する。社員はその意を汲んで実践する。こんな会社は日本にはなかなか見受けなくなってしまいました。三恵様はこれからも成長し続けると信じます。

  DocFAIは、成長のための支援を続けて参ります。

 6月5日、6日に掛けて、高知県内の1次産業を視察し、現状(工程)診断を行いました。

 1次産業は、何かの価値(食物等)を生み出して(収穫して)対価に変える活動ですが、2次産業(製造業)と同様に価値を生み出すプロセスが存在し、そのプロセスには人が介在しています。しかしながら、製造業では当たり前であります、5S、カイゼンの積み重ねによる品質向上、コストダウンといった取り組みは、1次産業においては定着しておりません。

 逆に捉えれば、生産性向上(効率化)の余地は沢山あると言えます。

 高知県の生産性向上推進アドバイザーとして、1次産業の生産性向上にこれからも協力して参ります。

 

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