高知県の田ノ浦漁港(すくも湾漁協本所)とJFすくも湾の水産加工施設を2018年12月12日に訪問致しました。

田ノ浦漁港では、養殖のぶりを活き〆して加工場に持っていき、フィレ加工して真空でパックして出荷されます。これには、漁協の他、富士産業株式会社様が餌を提供し、株式会社土佐社中様が加工場を担い、3者がそれぞれ協力しあいながら運営しています。

ぶりの活き〆の作業の効率化と水揚げ時の見割れを防いで歩留まりの向上を図るため、電気タモを試験的に使用して、通常のタモ使用時との効果検証、課題抽出を実施しています。電気タモを使用すると、活き〆の際に暴れなくなるため作業効率があがります。

活き〆装置はまだまだ改良の余地がありますが、3者が協力して作業効率の工夫も日々重ねている姿を拝見すると、皆様の知恵と努力で必ずや解決できると確信しています。

加工場は、製造業の現場と同様に、幾つかの作業工程ではベテランの熟練技術が必要となります。どの産業でも技術の伝承は大きな課題の1つですが、将来を見据えて、技術伝承を目的とした教育システムを構築することをお薦め致します。

何度か高知県内の漁港を訪問させて頂きましたが、皆様、漁業の可能性に熱心に取り組んでいる姿を目の当たりにすると、高知県の漁業の成長を感じずにはいられません。

最後に、皆様のご配慮で、この日に加工したぶりをお刺身にして食させて頂きました。新鮮そのものの活魚で、コリコリした触感はこれまで味わったことがなく、まさに絶品のブリでした。

DocFAIも、高知県の漁業の成長に向けて微力ながら協力させて頂く所存です。

高知県漁協の佐賀統括支所を11月13日に訪問いたしました。

佐賀統括支所は、高知県漁協に5つある統括支所の一つ。

佐賀エリアは、天然塩づくりやホエールウォッチングができる等、とても魅力的な場所です。また、カツオ一本釣りで有名な明神丸の拠点でもあります。それと何といっても魚がとても美味しく、特に、カツオは絶品です。

産地買受人が比較的多い佐賀漁港は地区水産物の流通拠点となっており、陸送されてきた漁獲物や佐賀漁港に直接水揚げされる漁獲物で、市場の中はごった返します。

 漁港も製造業の現場(工場)と同じ。 導線の見直しから過重労働の軽減まで、作業を見ていると、生産性向上のポイントが色々見えてきます。

一方、漁港から海のほうに目を転じると、最近の温暖化の影響もあってか、「漁場一つ探すにしても今までの経験則が通じない」という漁師さんの言葉がありました。

こうしたことから、漁港だけで生産性を議論するのではなく、不確定要素の強い漁場形成とそれに対抗し得る低コスト化や省力化を検討する必要がありそうです。

例えば、水揚げの際に多数の漁船が市場に殺到して水揚げが混乱している現況には、空港の管制塔のような機能を漁港に持たせるようなことも一考に値するのではないでしょうか。

一次産業も生産性の向上は避けて通れません。

高知県の一次産業の再興に向けて、DocFAIも微力ながら貢献して参りたいと思います。

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